美容師が教える|シャンプー後のかゆみ・夕方の頭皮のにおいの原因と対策

「シャンプーしたばかりなのに、なんだか頭がかゆい」


「夕方になると、自分の頭のにおいが気になってくる」


「これって私だけ…? 人にバレていないかな…」

ちゃんと毎日洗っているのに、どうして…? 誰にも相談できない…

頭皮のかゆみやにおいって、家族にも友だちにも聞きづらい悩みですよね。「不潔だと思われそう」と感じて、ひとりで抱えこんでしまう方がとても多い悩みです。

この記事を書いているのは、美容師歴15年の現役スタイリスト「AMI」です。毎日たくさんの方の頭皮に直接ふれている立場から、かゆみやにおいが起こる理由、今日から見直せる洗い方・乾かし方、そして「これは美容室で相談していいこと」「これは皮膚科で診てもらったほうがいいこと」の線引きまで、まとめてお話しします。

先に言っておきたいのは、あなたの洗い方が「NG」なわけではないということ。むしろ、まじめに洗っている方ほど当てはまることがあるんです。

その理由から見ていきましょう。

目次

まず知ってほしいこと。かゆみもにおいも、多くは「洗い方」から見直せます

いきなり結論からお伝えします。サロンで頭皮のご相談を受けるとき、まず一緒に見直すのは「シャンプーの銘柄」ではなく「洗い方と乾かし方」です。

AMI

正直に言いますね。私の実感では、シャンプーを何本も買い替えるより、まず「すすぎを1分のばす」ほうが、変化を感じたと言ってくださる方が多いです。しかもタダです(笑)

もちろん、シャンプーが合っていないケースもあります。生活習慣が関係していることもありますし、皮膚のトラブルが隠れていることもあります。ただ、お金をかけずに、いちばん最初に見直せるのが「洗い方」なんです。順番として、ここから始めるのが近道だと感じています。

そしてもうひとつ。頭皮は「洗いすぎ」も「洗わなすぎ」も、どちらもよくないと言われています。ここが頭皮ケアのややこしいところで、「かゆいからもっとしっかり洗う」が裏目に出てしまうこともあるんです。この記事では、その両面をお伝えしていきます。

なお、この記事でお伝えするのは美容師の立場から見た一般的な情報です。強い赤みや湿疹、痛みをともなうかゆみなど、気になる症状があるときは自己判断せず、皮膚科などの医療機関にご相談くださいね。

【シャンプー後なのに頭皮がかゆい】のはなぜ? 考えられる5つの理由

「洗った直後なのにかゆい」

「ドライヤーをかけている途中からムズムズしてくる」

これ、サロンでもよくうかがうお悩みです。考えられる理由を、多い順に挙げていきますね。

理由1:すすぎ残し(いちばん多いと感じます)

洗った直後のかゆみで、まず疑いたいのがこれです。シャンプーの泡が頭皮に残ったままだと、それが刺激になってムズムズにつながることがあると言われています。

やっかいなのは、本人には「ちゃんと流したつもり」になっていること。特に残りやすいのは、髪の生え際・耳のうしろ・襟足(首の後ろの生え際)まわりです。ここは自分では見えないうえ、シャワーの水が届きにくい場所なんです。

AMI

サロンでシャンプーをしていると、「たぶんいつも耳のうしろが流しきれていないだろうな」と感じる方は本当に多いです。ここは死角なんですよね。

理由2:洗いすぎ・爪を立てて洗っている

かゆいと、つい爪でガシガシかいてしまいますよね。気持ちはとてもよく分かります。

でも、爪で頭皮に細かい傷がつくと刺激を感じやすくなり、かゆみをくり返す原因の一つになると考えられています。

また、1日に2回も3回も洗ったり、洗浄力の強いシャンプーで長時間洗ったりすると、頭皮に必要なうるおいまで落ちてしまうことがあります。すると乾燥して、またかゆくなる。この行ったり来たりに、はまってしまう方がとても多いんです。

理由3:いま使っているシャンプーが合っていない

「シャンプーを変えてから、なんとなくかゆい気がする」。この場合は、シャンプーとの相性を疑ってみてもいいと思います。

AMI

目安になるのはタイミングです。

使いはじめた時期と、かゆみを感じはじめた時期が重なっていないか。手帳やスマホのメモに書き留めておくと、あとで振り返りやすくなりますよ。

ただし、「使ってすぐは調子がいいけれど、しばらくすると合わなくなる」ということもあります。頭皮の状態は季節や体調でも変わるので、「去年は平気だったのに」というのも十分ありえる話です。

理由4:乾かし方が足りない(生乾きのまま寝ている)

洗ったあと、髪の表面だけ乾かして終わりにしていませんか。頭皮が湿ったままの時間が長いと、頭皮の上で菌が増えやすい環境になると言われています。

これが、かゆみにもにおいにも関わってきます。

特に、髪が長い方・毛量が多い方は要注意です。表面はサラサラでも、内側の頭皮はまだ湿っている、ということがよくあります。

理由5:季節と乾燥(エアコン・冬・紫外線)

頭皮も、顔と同じ「肌」です。空気が乾く季節、エアコンの効いた部屋、強い日差し。顔の肌があれる条件は、そのまま頭皮にも当てはまります。

AMI

頭皮が乾燥しているかどうかは、流す前に見ています。あとは髪にお湯をかけたときのお湯の弾き方や、髪の重さでも、乾燥具合や、いま使っているシャンプーが重たくないかが分かるんですよ。

そして乾燥は、季節だけが理由ではありません。生活習慣で乾燥に傾いている方も多いです。

  • 1日に何度もシャンプーをする方…洗うたびに、必要な皮脂まで落ちてしまいます
  • サウナが好きな方…意外に思われるかもしれませんが、乾燥しやすい傾向があると感じています

心当たりがあれば、シャンプーを買い替える前に、まず「洗う回数」を見直してみてください。

なお、フケというと乾燥のイメージが強いかもしれませんが、乾燥だけでなく、皮脂の多さもフケの原因になります。「乾燥かな」と決めつけて保湿だけを頑張ると、かえって合わないこともあるんです。

【Q&A】フケは出ていないのに、かゆいだけ。これって変ですか?

AMI

変じゃありませんよ。かゆみだけが先に出て、フケは出ていないという方はよくいらっしゃいます。乾燥や、すすぎ残しの刺激が関係していることが多いようです。ただ、かゆみが何週間も続くようなら、一度皮膚科で診てもらうと安心です。

【夕方になると頭皮がにおう】のはなぜ? 時間差で気になる理由

「朝は気にならないのに、夕方になるとふとした瞬間に自分の頭のにおいを感じる」。

これも、とてもよくうかがうお悩みです。しかも「人にバレていないか」という不安がセットになるので、余計につらいんですよね。

においが夕方に気になりやすいのには、ちゃんと理由があります。

理由1:時間とともに皮脂が酸化していく

頭皮からは、一日を通して皮脂が出ています。この皮脂は、時間が経つにつれて空気にふれて酸化していきます。

この酸化した皮脂が、においの原因の一つと考えられています。

朝に洗ってリセットされた頭皮も、日中の活動でだんだん皮脂がたまっていきます。だから「朝は平気なのに夕方は気になる」という時間差が生まれるんですね。

ちなみに頭皮は、体の中でも皮脂の出やすい場所だと言われています。決してあなただけの問題ではありません。

理由2:乾かし残しと、頭皮の上の菌

前の章でもふれましたが、湿ったまま・蒸れたままの状態は、においにも関わってきます。洗濯物の生乾きのにおいをイメージすると分かりやすいかもしれません。

夜、しっかり乾かさないまま寝る → 枕の上で長時間蒸れる → 朝は洗い流していないので、そのまま一日過ごす。この流れになると、夕方のにおいが強く感じられやすくなります。

AMI

「夜シャンプーして、朝はそのまま出かける」という方は、実は夜の乾かし方でその日一日が決まると言ってもいいくらいなんです。

理由3:帽子・ヘルメット・マスクなどの「蒸れ」

お仕事で帽子やヘルメットをかぶる方、通勤で自転車に乗る方は、頭が蒸れる時間が長くなります。汗と皮脂がこもるので、においを感じやすくなるのは自然なことです。

対策はシンプルで、こまめに外して風を通すこと。それだけでも、こもり方はずいぶん変わってきます。

理由4:食事・ストレス・睡眠などの生活習慣

脂っこい食事が続いたり、睡眠不足やストレスが重なったりすると、皮脂の出方に影響することがあると言われています。

ここは「だから食生活を完璧にしましょう」と言いたいわけではありません。ただ、「最近ちょっと荒れた生活をしていたな」という時期と、においが気になりだした時期が重なっていないかを振り返ってみると、思い当たることがあるかもしれません。

【Q&A】頭のにおい、まわりの人にバレていますか?

AMI

これ、いちばん聞かれるかもしれません。正直にお答えすると、美容師は毎日たくさんの頭に近づく仕事なので気づくことはありますが、日常の距離感では、ご本人が思っているほど伝わっていないことがほとんどです。自分のにおいには気づきやすいものなので、気にしすぎないでくださいね。

AMI

かゆみやにおいのご質問は、本当によくいただきます。ただ「このシャンプーどうですか?」と聞かれても、“その商品が何か”で答えが変わるんです。

市販のシャンプーの場合、洗浄力がお肌に合っていないことがあります。しかもこれ、強ければいいという話ではありません。

  • 洗浄力が強すぎる…必要な皮脂まで取りすぎてしまう
  • 洗浄力が弱すぎる…そもそも洗えていない

においについても、同じ理由で強く感じることがあります。だから「かゆみ・においに効くシャンプー」を探すより、今使っているものが自分に合っているかを先に考えるほうが、近道になることが多いんです。

AMI

あと、これは女性に多いのですが……髪を洗うことに意識が向いて、頭皮が洗えていない方、意外といらっしゃいます。シャンプーは「髪」ではなく「頭皮」を洗うもの、と思ってもらえたらGOOD。

自分の頭皮はどのタイプ? かんたんセルフチェック

対策は、頭皮のタイプによって変わります。まずは自分がどれに近いか、チェックしてみましょう。

タイプA:乾燥ぎみかもしれない頭皮

  • □ 洗ったあと、頭皮がつっぱる感じがする
  • □ 白くて細かい、パラパラしたフケが出ることがある
  • □ 冬やエアコンの季節にかゆみが強くなる
  • □ 顔や体の肌も乾燥しやすいほう

タイプB:皮脂が多めかもしれない頭皮

  • □ 夕方には髪の根元がぺたっとしてくる
  • □ 頭皮を指でこすると、少しべたつく
  • □ においが気になるのは、朝より夕方以降
  • □ 黄色っぽく、しっとりしたフケが出ることがある

タイプC:混合タイプ(実はいちばん多いかもしれません)

  • □ べたつくのに、かゆみもある
  • □ 季節によって、乾燥したりべたついたりする
  • □ 頭頂部はべたつくのに、生え際はカサつく
AMI

意外に思われるかもしれませんが、「べたつくのにかゆい」という方はとても多いです。皮脂が多いから乾燥していない、とは限らないんですよ。

このチェックは、あくまでケアの方向性を決めるための目安です。医学的な診断ではありませんので、症状が強いときや長引くときは医療機関にご相談ください。

今日からできる、正しい洗い方・乾かし方

ここからが本題です。お金をかけずに、今夜からできることばかりですよ。

1. シャンプー前の「予洗い」を1〜2分

シャンプーをつける前に、お湯だけで髪と頭皮をしっかり流します。ここでほこりや余分な皮脂が落ちると言われていて、そのあとの泡立ちが変わってきます。

お湯の温度は38度前後のぬるめがおすすめです。熱いお湯は気持ちいいのですが、必要なうるおいまで落としてしまうことがあります。

2. 指の腹で、爪を立てずに。洗うのは「髪」より「頭皮」

シャンプーは、髪の毛を洗うものというより頭皮を洗うものだと考えてみてください。手のひらで泡立ててから頭皮にのせ、指の腹で小さな円を描くように動かします。

力を入れる必要はありません。頭皮をこすらず、動かすイメージです。爪でガシガシは、気持ちよくてもぐっとがまん。

3. すすぎは「もう十分」と思ってから、さらに1分

この記事でいちばんお伝えしたいのが、ここです。

AMI

サロンで見ていると、すすぎが足りていない方はけっこう多いです。「もういいかな」と思ったところが折り返し地点だと思ってください!

特に意識してほしいのが、この3か所です。

  • 耳のうしろ…耳を軽く前に倒して、シャワーを直接あてる
  • 襟足(首のうしろの生え際)…下を向いたままだと流れ落ちるだけなので、手で髪を持ち上げて流す
  • 分け目・生え際…指で分け目をずらしながら流す

トリートメントやコンディショナーは、基本的に毛先中心に。頭皮にべったりつけて流しきれないと、それもかゆみのもとになることがあります。

4. ★乾かし残しが起きやすい場所を知っておく

どの記事も「しっかり乾かしましょう」で終わってしまいますが、大事なのは「どこが乾いていないか」です。

AMI

乾かし残しが多いのは、圧倒的に「後頭部と襟足の根元」です。頭皮全体の中で、いちばん髪が多いのがこの部分なんですよ。

理由はもうひとつあります。後ろ姿は、自分では見えないから。鏡で確認しにくい場所は、どうしても意識から抜け落ちてしまいます。

とくにロングヘアの方は、根元より毛先を乾かすことを優先しがちです。毛先を先に乾かして、根元は後回し。もしくは半乾きのまま終わってしまう。

その結果、襟足の頭皮が荒れている方も少なくありません。「かゆいのは襟足あたりだけ」という方は、ここが原因になっていることがあります。

場所乾かし方のコツ
後頭部・襟足の根元(最重要)下を向いて、髪を持ち上げて根元に風を入れる。ここから先に乾かす
分け目の生え際いつもと逆に分けて、根元を起こしながら乾かす
耳のうしろ耳を軽く倒して、直接風をあてる

順番のコツは、毛先ではなく「根元から」、しかも後頭部から。毛先はあとからでも乾きます。

コツは、髪の表面ではなく「根元」に風を入れること。指で根元をかき分けながら風を通すと、乾くのも早くなります。ドライヤーは、頭から15〜20cmほど離して、同じところに当て続けないようにしてくださいね。

【Q&A】朝シャンと夜シャン、どちらがいいですか?

AMI

においが気になる方には、私は「夜」をおすすめしています。一日でたまった皮脂やほこりをその日のうちに落として、しっかり乾かしてから寝るほうが、頭皮が蒸れる時間を短くできるからです。朝だけ洗う習慣の方は、夜にもう一回とは言いません。まずは夜に切り替えるところから試してみてください。

やってしまいがちな、逆効果の習慣

よかれと思ってやっていることが、実は遠回りになっていることがあります。当てはまるものがあっても、責めないでくださいね。みなさんやりがちなことばかりです。

やりがちなことこうしてみると◎
かゆいから1日2回洗う基本は1日1回。洗いすぎは乾燥につながることがあります
爪を立てて力いっぱい洗う指の腹で、こすらず動かす
熱いお湯でさっぱり流す38度前後のぬるめに
自然乾燥(乾かさずに寝る)根元だけでも乾かしてから寝る
合わないと感じて毎週シャンプーを変える1本を最低2〜3週間は続けて様子を見る
においが気になるので香りの強いスプレーを重ねるにおいを上から重ねるより、まず洗い方と乾かし方から

逆に、「洗わなすぎ」も気をつけたいところです。

「洗いすぎがよくないと聞いたから、2日に1回にしている」という方がときどきいらっしゃいますが、皮脂が多めのタイプの方だと、それがにおいにつながることもあります。

大事なのは、洗う回数ではなく「自分の頭皮に合っているかどうか」です。

これは美容室で相談していい/これは皮膚科へ

頭皮の悩みを調べていると、病院のサイトは「受診を」、シャンプーのメーカーは「この商品を」という結論になりがちです。

どちらも間違いではないのですが、「で、私はどっちなの?」という肝心なところが分からないままになってしまうんですよね。

あくまで美容師から見た目安ですが、線引きはだいたいこんな感じです。

美容室で相談してもらって大丈夫なこと皮膚科で診てもらったほうが安心なこと
洗い方・すすぎ方が合っているか見てほしい湿疹の範囲がかなり大きい
自分の頭皮に合うシャンプーを選びたい湿疹や傷から血が出ている
乾かし方のコツを教わりたいしみる、痛みがある
季節に合わせたケアの方法を相談したいシャンプー中に抜ける髪が異常に多い
においが気にならない洗い方・乾かし方を教わりたいかさぶたができる、ジュクジュクしている
カラーやパーマの前に頭皮の状態を見てほしいかゆくて眠れない、日常生活に支障が出ている
ヘッドスパなどで頭皮をすっきりさせたいケアを見直しても2〜3週間以上変わらない

この表は診断ではありません。左の列は「美容室で相談できること」を並べたもので、「症状があっても病院に行かなくていい」という意味ではありません。

迷ったら、皮膚科を選んでください。「行ってみたけれど何ともなかった」なら、それがいちばんの安心材料になります。美容室で「これはうちの範囲じゃないな」と感じたときも、私たちはちゃんとそうお伝えします。

AMI

私が「病院に相談してみてください」とお伝えする目安は、この3つです。①湿疹の範囲がかなり大きい ②湿疹や傷から血が出ている ③しみるなど痛みがある。あとは、シャンプー中に抜ける髪が異常に多いときも、一度診てもらったほうが安心だと思っています。

そして、これは知っておいていただきたいことなのですが——

上のような状態のときに、カラーやパーマなど薬剤を使うメニューをご希望いただいても、施術をお断りすることがあります。

意地悪をしているわけではありません。傷ついた頭皮に薬剤が触れると、しみたり、状態が悪くなってしまう可能性があるからです。「せっかく来てもらったのに」と思いながらも、そのときはお断りするのが誠実だと考えています。

だからこそ、気になる状態のときは、先に皮膚科に行っておくほうが結果的に早いんです。落ち着いてからサロンに来ていただければ、やりたい施術ができます。

美容室で頭皮のことを相談するときの言い方

「かゆいって言ったら、汚いと思われないかな…」。この気持ち、すごく分かります。

でも、美容師にとって頭皮の相談はまったく特別なことではありません。

むしろ先に教えてもらえたほうが、シャンプーの力加減もカラー剤の塗り方も変えられるので、こちらとしては本当に助かるんです。

最近、頭皮がかゆくなることがあって。シャンプーのとき、様子を見てもらえますか?

この一言で十分です。言いにくいことを伝えるコツは、初めての美容室で失敗しないオーダーのコツの記事でもお話ししていますので、よければあわせて読んでみてください。

あわせて見直したい生活習慣

ここは「できる範囲で」で大丈夫です。全部やろうとすると続きませんから、ひとつだけ選んでみてください。

  • 睡眠…寝る時間が乱れると、肌も頭皮もゆらぎやすくなると言われています
  • 食事…脂っこいもの・甘いものが続いた時期は、皮脂の出方に影響することがあります
  • ストレス…頭皮がかたく感じるときは、肩や首がこっていることも多いです
  • 枕カバー…毎日ふれるものなので、こまめに取り替えると気持ちがいいですよ
  • 帽子・ヘルメット…外せるタイミングで外して、風を通す
AMI

全部やらなくて大丈夫です。私がいちばんおすすめするのは「枕カバーをこまめに替える」。いちばんラクで、いちばん実感しやすいと思います。

シャンプーの選び方【頭皮タイプ別】

ここまで読んで「じゃあシャンプーは何を選べばいいの?」と思われた方へ。ただ、その前にもう一度だけ言わせてください。

AMI

シャンプーを買い替えるより先に、すすぎを1分のばしてみてください。それで落ち着く方が本当に多いんです。商品はそのあとで大丈夫ですよ。

そのうえで、「洗い方は見直した。それでも気になる」という方に向けて、選び方の考え方をお伝えします。銘柄を丸暗記するより、この軸を持っておくほうが、次に選ぶときも迷いません。

その前に:「化粧品」と「医薬部外品」の違いだけ知っておくと便利です

シャンプーのボトルの裏を見ると、「化粧品」または「医薬部外品(薬用)」と書かれています。

  • 化粧品…頭皮や髪を清潔にする、うるおいを与える、といった目的のもの
  • 医薬部外品(薬用)…決められた目的の成分が一定量入っていると認められたもの。認められている目的は商品ごとに違いますので、パッケージの表示を確認してみてください

どちらが上ということではなく、目的が違うだけです。どちらも症状を治すためのお薬ではありませんので、症状が強いときは医療機関にご相談くださいね。

乾燥してかゆくなりやすい方の選び方

こんな方に:洗ったあとにつっぱる/白く細かいフケ/冬にかゆみが強くなる

選ぶときの軸は、洗浄力がおだやかなもの。パッケージに「アミノ酸系」「低刺激」「うるおいを守る」といった言葉が使われているものが目安になります。頭皮の保湿を意識したタイプもあります。

注意しておきたいこと:おだやかなぶん、泡立ちが控えめだったり、洗い上がりが「さっぱりしない」と感じたりすることがあります。整髪料をしっかり使う方は、2回洗いが必要になる場合も。また、うるおい系の処方は、皮脂が多いタイプの方には重く感じられることがあります。合う・合わないには個人差があります。

日中の皮脂・べたつきが気になる方の選び方

こんな方に:夕方に根元がぺたっとする/髪がすぐ重たくなる/帽子をかぶる時間が長い

選ぶときの軸は、皮脂をきちんと落とせるタイプ。「スカルプ」「オイリー肌用」「クレンジング」といった表示のものが目安です。炭やクレイ(泥)を使ったタイプもこの系統になります。

注意しておきたいこと:さっぱりする反面、使いすぎると乾燥に傾いてしまうことがあります。毎日ではなく「週に2〜3回だけ」「べたつきが気になる日だけ」という使い分けもおすすめです。髪がきしむと感じる方は、毛先だけトリートメントを併用してみてください。

フケも気になる方の選び方

こんな方に:かゆみに加えてフケも出る/季節を問わず続いている

この場合は、「医薬部外品(薬用)」と書かれたものが選択肢に入ってきます。ただしどんな目的で認められているかは商品ごとに違います。パッケージや商品ページに書かれている内容を確認してから選んでくださいね。

注意しておきたいこと:薬用タイプは、人によっては刺激を感じることがあります。香りや泡立ちの好みが分かれることもあります。そしていちばん大事なのは、シャンプーはお薬ではないということ。フケやかゆみが長く続いている場合は、シャンプーを探し続けるより、先に皮膚科で診てもらったほうが、結果的に近道になることが多いと感じています。

【Q&A】高いシャンプーのほうが良いですか?

AMI

値段と「自分に合うかどうか」は、別の話です。サロン専売品には良いものが多いですが、毎日使うには負担という方もいます。そういう方には「ふだんは市販品、週末だけスペシャルケア」という使い方をおすすめすることもありますよ。

よくある質問Q&A

Q. シャンプーを変えたら、どのくらいで様子が分かりますか?

使い心地は初日で分かりますが、頭皮の調子は数日では判断しづらいものです。2〜3週間はひとつを続けてみるのがおすすめです。ただし、使ってすぐに赤みやしみる感じが出たときは、すぐに使用をやめてください。

Q. ヘッドスパをすると、かゆみやにおいは落ち着きますか?

ふだんの洗髪では落としきれない汚れをすっきりさせたり、頭皮の状態をプロに見てもらえたりするのがヘッドスパの良さです。ただし、これも「治療」ではありません。症状がある場合は、まず皮膚科を優先してくださいね。

Q. カラーやパーマは、かゆみに関係しますか?

薬剤が頭皮につくことで、刺激を感じる方はいらっしゃいます。過去にしみた経験がある方は、施術の前に必ず美容師に伝えてください。塗り方を変えたり、頭皮を保護するものを使ったりと、できる工夫があります。

Q. かゆみと一緒に、抜け毛も増えた気がします

抜け毛には季節や体調など、いろいろな要素が関わっていると言われています。詳しくは髪が抜ける原因と対策の記事にまとめました。ただし、部分的に急に抜けた場所がある場合は、早めに医療機関にご相談ください。

Q. ドライシャンプーは使ってもいいですか?

出先や、どうしても洗えない日の助けにはなります。ただ、お湯で洗うことの代わりにはなりません。「毎日ドライシャンプーで済ませる」という使い方は避けたほうが安心です。

Q. 男性と女性で、対策は変わりますか?

基本の考え方は同じです。洗い方・すすぎ方・乾かし方、この3つはどなたにも共通します。男性は髪が短いぶん乾きが早いので、乾かし残しは起きにくい傾向がありますが、そのぶん皮脂が多めの方は日中の蒸れに気をつけてみてください。

まとめ:まずは「すすぎ1分」から

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • シャンプー後のかゆみは「すすぎ残し」が関係していることが多いです。耳のうしろ・襟足・分け目を意識して流してみてください
  • 夕方のにおいは、皮脂の酸化と蒸れが関わっていると言われています。夜にしっかり乾かすことが、次の日の夕方につながります
  • 「洗いすぎ」も「洗わなすぎ」もよくありません。回数より、自分の頭皮に合っているかどうか
  • シャンプーを買い替えるより、まず洗い方から。商品選びはそのあとで十分間に合います
  • 赤み・湿疹・眠れないほどのかゆみ・長く続くフケは、皮膚科へ。迷ったら病院を選んで大丈夫です
AMI

かゆみもにおいも、恥ずかしいことではありません。誰にでも起こることです。今夜のシャンプー、すすぎだけ1分のばしてみてくださいね。

※この記事は美容師の立場からの一般的な情報です。効果の感じ方には個人差があります。気になる症状が続くときは、必ず医療機関にご相談ください。

あわせて読みたい記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

美容師歴15年のスタイリスト。美容室で働きながら、髪や頭皮の悩み、サロンでの"気まずさ"についてコラムを書いています。「もっと気軽に美容室に行けたらいいのに」という思いで、美容師の本音をそのままお伝えします。メイク・ヘアメイク・ファッションコーデも。

目次